『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』感想|1作目ほどの驚きはないけど娯楽映画としてかなり優秀
映画『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』を観てきました。
最初にかなり率直に言うと
この映画は**“普通に面白い”の完成系**みたいな作品でした。
新鮮味があるかと言われるとそこまでではありません。
予想を大きく裏切るような意外性も少なめです。
ただし
その代わりに観客がマリオ映画に求めているものをかなり手堅く返してくれる映画でした。
聞き馴染みのあるBGM。
ゲームで聞いたことがある効果音。
テンポの良いアクション。
かわいくて分かりやすいキャラクター。
そして任天堂作品ならではのファンサービス。
尖った個性や強烈な驚きで勝負する映画ではありません。
でも
「そりゃ面白いよな」と思わせるだけの安定感があります。
映画としての冒険は少ない。
だけど娯楽映画としてはかなり優秀。
そんな一本でした。
『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』はどんな映画?

『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』は
2023年公開の『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』に続くアニメ映画です。
任天堂とイルミネーションによる映画で
前作と同じくマリオの世界を大きなスクリーン向けに再構成した作品になっています。
任天堂の発表では日本公開日は2026年4月24日。アメリカなどでは2026年4月3日公開と案内されています。
上映時間は海外レビューサイトでは1時間38分と記載されています。
日本で体感する上映時間としてもおよそ99分ほど。
個人的にはこのくらいが映画としてかなりちょうどいいです。
私は長すぎる映画があまり得意ではありません。
90分くらいが最高。
2時間なら普通。
それ以上になると
よほど面白くない限り少し疲れてしまいます。
そういう意味では
今回の『マリオギャラクシー』はかなり観やすい上映時間でした。
ただ
時間がちょうどいい一方で
「もっと観たい」というよりは
「面白かったけど本当に面白いだけだったな」という感覚も残りました。
良かったところ|マリオ映画としての安心感がとにかく強い

この映画の一番良いところは
やっぱりマリオを知っている人が楽しくなる要素をきっちり押さえているところです。
特に良かったのはBGMと効果音。
映画を観ているというより
どこかゲームを遊んでいた時の記憶を刺激される感覚があります。
「ああこの音」
「この感じ知ってる」
「やっぱりマリオってこうだよな」
そう思わせる力が強いです。
ストーリーだけで引っ張る映画というより
映像と音とキャラクターの楽しさで観客を運んでいくタイプの作品です。
そして今回は
マリオ単体の映画というより
かなり任天堂全体のお祭り感もあります。
自社作品のキャラクターが登場する場面もあり
そのたびに
「これはファンなら嬉しいだろうな」と感じました。
【映画.com】のユーザーレビューでも
任天堂IPを使った超エンタメ作品として楽しめる一方で
映画としての粗さもあるという感想が見られます。
このあたりはかなり自分の印象とも近いです。
ロゼッタを初めて知った人間としての感想

私はこの映画で初めてロゼッタの存在を知りました。
正直に言うと
ロゼッタはかなり良かったです。
見た目の雰囲気。
落ち着いた存在感。
少しミステリアスな空気。
そして母性を感じるキャラクター性。
ただし
映画全体で見ると
ロゼッタの扱いはもう少し欲しかったとも思いました。
存在感はある。
でも出番としては物足りない。
この点は他のレビューでも触れられていて
【GAME Watch】の鑑賞レポートでも
ロゼッタには見せ場があるものの
物語展開や尺の都合で出番が少なめだったことを残念な点として挙げています。
ここはかなり分かります。
初めてロゼッタを知った私でも
「もっとこのキャラクターを見たい」と思いました。
だからこそ
ロゼッタ目当てで観ると少し物足りないかもしれません。
でも
短い出番でも印象を残せるキャラクターだったのは確かです。
気になったところ|新鮮味や意外性はそこまでない

この映画の弱点は
良くも悪くも想像の範囲内で面白いところです。
びっくりする展開があるわけではありません。
映画として深く刺さるテーマがあるわけでもありません。
キャラクターの心理描写が濃いわけでもありません。
とにかく
マリオの世界を楽しく見せることに特化しています。
それ自体は悪いことではありません。
むしろこの映画の正解だと思います。
ただ
映画として強く語りたくなるかと言われると
そこは少し弱いです。
観終わった直後は楽しい。
でも数日後に思い返すと
印象に残るのはストーリーよりも
- BGM
- 効果音
- キャラクター
- ロゼッタ
- ヨッシー
そういった要素になりやすいです。
【Rotten Tomatoes】では批評家評価が42%に対して観客評価が88%とかなり差があります。
批評家側は映像の楽しさを認めつつも物語の薄さを指摘しており
観客側は任天堂の懐かしさや楽しい仕掛けを高く評価する傾向が見られます。
この評価のズレはかなり納得できます。
映画として見ると物語は薄い。
でもエンタメとして見ると普通に楽しい。
つまり
この映画は批評家向けというより
観客向けの映画です。
1作目と比べるとどうしても見劣りする理由
個人的には
1作目の『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の方が評価しやすかったです。
理由は簡単です。
1作目は
「本当に成功するのか?」
「マリオを映画にして面白いのか?」
という不安がありました。
その状態で観て
普通に面白かった。
だから評価が跳ね上がりました。
一方で2作目は
もう前作で
「マリオ映画は普通に面白い」
と分かっています。
だから今回も面白いことはある程度予想できる。
そのうえで実際に面白かった。
もちろん良いことです。
でも驚きは少ないです。
前作は
「マリオ映画ってちゃんと成立するんだ」
という驚きがありました。
今作は
「そりゃこのチームなら面白いよな」
という安心感がありました。
この差はかなり大きいです。
なので
作品単体で見ると十分に楽しい。
でも前作と比べると
どうしても新鮮味の部分で見劣りします。
他の人の感想まとめ|高評価と低評価を拾ってみた
ここからは
他のレビューサイトや映画レビュー記事で見られた感想の傾向をまとめます。
まず高評価側では
「映像が楽しい」
「ゲームファン向けのサービスが多い」
「ヨッシーがかわいい」
「子どもと一緒に楽しめる」
「任天堂のお祭り映画として満足」
という声が目立ちます。
【映画.com】では
評価3.7で315件のレビューが掲載されており
高評価レビューでは任天堂キャラクターやゲーム的な演出の楽しさ
ヨッシーのかわいさ
ゴールデンウィークに家族で観る作品としての相性の良さが語られています。
一方で低評価ややや厳しめの感想では
「ストーリーが薄い」
「キャラクターが多すぎる」
「マリオというよりスマブラ感が強い」
「ロゼッタの出番がもっと欲しかった」
「映画としては物足りない」
という意見がありました。
【映画.com】のレビューにも
任天堂キャラクターが多く出ることでマリオ単体の物語としての印象が薄い
という趣旨の感想があります。
【Metacritic】の批評家レビューでも
好意的なレビューは
物語は薄く一部キャラクターの扱いは十分ではないものの
チャーミングで笑える楽しい作品と評価しています。
一方で厳しめの評価では
原作ゲームほどの発明性や魅力が映画に十分反映されていない
という指摘も見られます。
このあたりをまとめると
かなり分かりやすいです。
映画として深く見る人には物足りない。
でも娯楽映画として楽しむ人にはかなり強い。
私の感想もここに近いです。
上映時間の評価|99分前後はかなりちょうどいい
私は基本的に長すぎる映画があまり得意ではありません。
90分くらいが最高。
2時間は普通。
2時間を大きく超えると
それだけで少し構えてしまいます。
もちろん
本当に面白ければ上映時間の長さは気になりません。
でも
「面白いけど長い」映画より
「ちょうどいい長さで面白い」映画の方が
個人的には満足度が高くなりやすいです。
その点で
『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』の99分前後という長さはかなり良かったです。
【Rotten Tomatoes】や【Metacritic】でも上映時間は1時間38分と記載されています。
ただし
この映画の場合は
上映時間がちょうどいいからこそ
「もっと深く見せる」という方向には行っていません。
ロゼッタの出番。
宇宙という舞台の広がり。
新キャラクターたちの掘り下げ。
そういった部分は
もう少し尺があれば増やせたかもしれません。
でも
長くしたら今度はテンポが落ちる可能性もあります。
だからこの映画は
深く掘るより
軽快に走り切ることを選んだ作品だと思います。
その選択は正しいです。
ただ
個人的には
「ちょうどいいけど少し物足りない」
という評価になりました。
総評|“普通に面白い”を全力で作るとこうなる
『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』は
新鮮味や意外性で勝負する映画ではありません。
驚きは少ないです。
物語も深いわけではありません。
映画として尖った個性があるわけでもありません。
でも
観客を楽しませる作りはかなり手堅いです。
聞き馴染みのある音。
派手で分かりやすい映像。
キャラクターのかわいさ。
テンポの良さ。
任天堂作品へのファンサービス。
そしてロゼッタママ。
全部が
「これを観に来たんでしょ?」
と言わんばかりに配置されています。
個人的な評価としては
傑作というより優秀な娯楽映画です。
1作目ほどの驚きはありません。
でも2作目として求められる役割はしっかり果たしています。
新しい映画体験を求める人には少し物足りないかもしれません。
でも
家族で観たい人。
マリオの世界を楽しみたい人。
難しいことを考えずに映画館で気持ちよく楽しみたい人にはかなりおすすめできます。
一言でまとめるなら
やっぱりこれです。
『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』は“普通に面白い”の完成系だった。




